濃度不足のコエンザイムQ10

化粧品に配合されている事の方が有名かもしれませんが、健康食品のサプリメントとしても、よく聞くのが『コエンザイムQ10』です。

コエンザイムQ10とは

医学・薬学の世界では『ユビキノン』と言われ、細胞膜に存在する〝電子伝達体〟の一種という、わけのわからん成分ですが、ザックリ解りやすくいえば、細胞内で発生したエネルギーを取り出す役目を持った成分のひとつだと思えばいいでしょう。

またコエンザイムQ10は少し前まで、それを使用している商品によって〝補酵素Q〟とか〝CQ10〟とか、あるいは〝ビタミンQ〟などと色んな呼ばれ方をしていたようですが、補酵素Qは〝コエンザイム〟を訳すと〝補酵素〟ですし、CQ10はコエンザイム(Coenzyme)の頭文字を取って略した名称です。

ただ、ビタミンQという呼び名は、今では全く使われなくなっています。

実は〝ビタミン〟というのは、体内に必須成分であるにもかかわらず、〝体内合成が出来ないモノ〟を指していまして、

「ユビキノンは、体内で合成出来るから、ビタミン呼ばわりはヘン! (`皿´)ノ」
という意見があったからだと言われています。

まぁ、結局コエンザイムQ10というのが響きも良く、消費者に定着してしまいましたので、結果的に他の呼び名をしなくなったというのが真相のようですが、こうした〝呼び名が変わった事のある成分〟というのは、その効果も怪しいと疑った方がいいでしょう。

コエンザイムQ10の効果は?

コエンザイムQ10の宣伝といえば、美肌効果に疲労回復、冷え性・低血圧の改善に免疫力アップ、はたまたダイエット効果にがん予防まで、まさに〝万能薬〟のような数々の効果を謳っています。

コエンザイムQ10

これらの効果の根拠は、上に書いたようにコエンザイムQ10の成分が、細胞で生み出されたエネルギーを取り出す事に関連した成分であることから、
「コエンザイムQ10を摂ると細胞が活性化する、細胞が活性化するという事は健康になるということだよ ヽ(´∀`)ノ」
と説明しているわけですが、〝医学的な臨床データで証明されたわけではありません (-_-;)b〟

もともと、コエンザイムQ10(ユビキノン)は、軽度の心不全症を治療する医薬品として開発された製品でしたが、その効果はハッキリせず、一般的な臨床では使用されなくなっています。

そんな医学的には毒にも薬にもらないのがコエンザイムQ10なのですが、ドイツではコエンザイムQ10を薄めた水溶液を塗ったら、皮膚のシワが改善したという研究結果が発表されたのです。

この研究データに目をつけた化粧品メーカーが、コエンザイムQ10を配合した化粧品を発売したわけですが、日本で認可されているコエンザイムQ10の配合割合は最高で0.03%(記事執筆時点)です。

これはドイツで行われた実験のわずか10分の1の濃度に過ぎません。

それで、本当に効果があるかどうか、今一度考えてみましょう。

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